【レポート】スーパー耐久2021 第2戦 スポーツランドSUGO
2021.04.24
C.S.I Racing
スーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankook第2戦
SUGOスーパー耐久3時間レース
4月17〜18日 スポーツランドSUGO
ウェットの予選でWポール獲得も、決勝では2台ともピットの不運に泣く




スーパー耐久シリーズに参戦を開始して3シーズン目となる、C.S.I Racingは今年から新たに2台体制を敷くこととなった。トヨタ86によるST-4クラスに加え、最激戦区のST-ZクラスにトヨタGRスープラGT4を投入する。
ST-Zクラスの「FABULOUS GRMI GR SUPRA」をドライブするのは、鈴木宏和と久保凜太郎、塩津佑介、そして佐藤公哉の4人。一方、連覇を目指すST-4クラスでは、「GR Garage水戸インターGR86」を坪井翔と細川慎弥、堀尾風允の3人がドライブする。
ツインリンクもてぎで開催されたシリーズ第1戦は、当初5時間で争われるはずが、悪天候に見舞われ4時間で終了。「FABULOUS GRMI GR SUPRA」はクラス4位、「GR Garage水戸インターGR86」はクラス2位となったが、不完全燃焼感は否めなかった。しかし2台ともに「勝てる」パフォーマンスは確認できたこともあり、気持ちを入れ替えて今大会に臨む。
なお、今回は3時間ずつ2グループに分かれて決勝レースが行われる。そのため、「GR Garage水戸インターGR86」は日曜日午前に、「FABULOUS GRMI GR SUPRA」は日曜日の午後にバトルを繰り広げることとなった。もちろん目標は揃っての活躍、そしてWウィンである。
公式予選
ST-Zクラスの「FABULOUS GRMI GR SUPRA GT4」、ST-4クラスの「GR Garage水戸インターGR86」ともに木曜日から練習を開始。順調にセットアップは進められていき、締めとなる金曜日の専有走行において、「GR Garage水戸インターGR86」はトップ、「FABULOUS GRMI GR SUPRA」もトップから1秒と遅れぬタイムを記すまでとなっていた。
しかし、金曜日まではドライコンディションが保たれたものの、予選が行われる土曜日は朝からあいにくの雨模様。しかし、公式予選が行われる頃にはほぼやんでいたとはいえ、水しぶきは上がる状態だった。
ウェットタイヤは前回のもてぎで経験していることもあり、蓄積されたデータによって、Aドライバー予選では改められたウェットセットが、完璧にはまっていた。「GR Garage水戸インターGR86」の坪井が1分43秒487で、そして「FABULOUS GRMI GR SUPRA」の鈴木も1分39秒585をマークして、いずれもトップにつけたからだ。
続くBドライバー予選では、雨は完全にやんでコーナーでは、もう水しぶきも少なくなった状態になり、「GR Garage水戸インターGR86」の細川は1分43秒740で2番手ながら、合算タイムにおいてトップにつけることに。一方、「FABULOUS GRMI GR SUPRA」の久保は1分38秒561で7番手に留まるも、鈴木の稼いだ貯金がしっかり活かされて、合算ではトップ。その結果、C.S.I Racingは2台体制を敷いて早くも2戦目にして、Wポールを獲得することとなった。
ST-Zクラス「FABULOUS GRMI GR SUPRA GT4」
鈴木宏和
1番でした、やっと! こないだコンマ数秒差で負けたので。ホームコースで1番なので、気持ちいいですよ。予定のセットとは少し違う方向性に行っちゃったので、そこだけがつらかったけど、もうちょっと行けたと思うので、そんな状況にしたら良かったと思います。今回こそ、すっきり勝ちたい。前回は残念な思いをしたので、しっかり戦いたいです。
久保凜太郎
ついに来ました、ギリギリでしたけどね。ヒロさん(鈴木)がちゃんとタイム作ってくれたから良かったけど、もうちょっと頑張りたかったですね、個人的には。こんなに僅差になるとは思わなかったし、こんなに情けない走りになるとは思ってなかった。明日はドライになるでしょうけど、そんなにドライは悪くないので頑張りたいですね。やっと2台ともいい結果が出たので、ホッとしています。
ST-4クラス「GR Garage水戸インターGR86」
坪井翔
今日から雨でしたが、みんな同じ条件ですし、もてぎでウェットタイヤを詳しく理解できたので対策はちゃんとして、雨の予選でも自信を持って挑めるような状態を作ることができました。僕の予選は、どんな感じでタイム出るか分からなかったので、プッシュし続けてタイムが出たので、そのタイヤの状態を慎弥さんの方にフィードバックして、Bドライバー予選に行ってもらって。どんどん乾いていく状態だったので、非常に難しい予選でしたが、なんとか2戦連続ポールが獲れて本当に良かったです。今回はポールからしっかり勝ちたいと思います。
細川慎弥
今週こそすっきり終わりたいですね。ウェットのもてぎでクルマの良くない部分が見えていたので、今回、突然雨になったんですけど、クルマ側とドライビング側で調整できたかな、と思っています。明日はドライでしょうし、戦略も含めドライバーにもミスがなければ、今回こそ勝てるはずです。
グループ2決勝レース
日曜日のSUGOは、一転して晴天に恵まれることとなった。グループ2決勝レースのスタート進行は早朝8時から開始。10分間のウォームアップでは、変更されたドライセットの確認に専念された。今回も「GR Garage水戸インターGR86」のスタート担当は坪井。今回は2グループ開催でも、初めてST-2クラスとST-3クラスも加えられたため、従来のようにST-4クラスが先頭を切ってレースを進めていくことはできなかったものの、クラストップは問題なくキープして、周回が進められていった。
40分ほど経過したところで、SPコーナーでクラッシュがあり、これに「GR Garage水戸インターGR86」はすかさず反応。セーフティカー(SC)が入ることを見越し、25周目に坪井から細川に交代、ジャストタイミングであるはずだった。ところがSCとの位置関係によって、1周後に入ったライバルに対し、まるまる1周をロス。大きな差が生じてしまう。
そればかりか、予定よりもはるかに早い55周目に、細川がピットに戻ってきたばかりか、マシンはガレージに収められる。トラブルに見舞われてしまい、復帰には10周を要することに。再び坪井がドライブした後、ゴールまでのラスト34分は堀尾が担当。19周を走り抜いてチェッカーを受けることとなった。またしても見舞われた不運によって3位に甘んじたものの、次回の富士24時間での巻き返しに期待したい。
坪井翔
SCのタイミング、どんぴしゃで入れて、本来だったら1周得するはずが、トップを押さえたところが悪くて、逆に1周遅れみたいになっちゃって。あればっかりはこっちでコントロールできないので、ピット入ったタイミングは向こうより早かったし、すべてがうまく行っていたんですけど、運がなかったのか1周遅れになってしまいました。その後にトラブルが出て戦線離脱しちゃって、また悔しい結果になっちゃったんですけど、本来であれば勝てたレースであるので。難しいですね、レースって。次の24時間を勝つしか、チャンピオンの芽はウチらにはないので、長いレースを去年勝てているから、去年のイメージで確実に行きたいと思います。
細川慎弥
トラブルはエンジン系で、水が吹き出したような状態でした。あまり調子は良くなかったんですけど、想定よりも早く来ちゃった、ということらしいです。リセットです、ここは忘れます。
堀尾風充
初めての決勝です、僕にとって。でも悔しい展開というか、マシンのトラブルも出ちゃったので……。今はもう、チーム全体で切り替えて、次の24時間に向けて僕の走る時間も作ってくださったので、そこは感謝しています。次の2レースでは、今回の経験を活かして勝ちに行こうと思っています。






グループ1決勝レース
グループ2決勝レースの終了から2時間あまり。慌ただしくも、チームは気持ちをしっかり切り替えて、グループ1決勝レースに臨むこととなった。スタート進行開始と同時に行われたウォームアップは、鈴木によるチェックが1周だけ行われ、その後は初めてスタートを担当する塩津が走行した。そうした万端な準備の中、好スタートを切った「FABULOUS GRMI GR SUPRA」は、塩津がトップで順調に周回を重ねていく。
しかし、逃げるまでには至らず、絶えず後方にライバルを置く状態ながら、塩津は必死にプレッシャーを堪え続けていた。だが、24周目の1コーナーで痛恨のシフトロックが。アウトにはらんだ隙をライバルは見逃してはくれず、3番手に後退してしまう。それでもさらに後続を寄せつけることなく、1時間を経過して間もなく、41周目に予定どおり久保に交代。
ここで衝撃の事実が発覚する。同時にピットに入った4番手の車両の方が、早くコースインしたのだ。理由は給油時間の長さ。これで一気に8番手まで順位を落としてしまう。それでもコース上の速さはあったことから、57周目には4番手にまで久保は挽回。ピットのタイミングの違いから2番手に戻した81周目に、鈴木への交代を行うも、やはり給油に時間がかかり……。それでも4番手に留めることになる。
淡々と周回を重ねていく中、チェッカーまで残り約40分というところでSCが導入される。SPコーナーでアクシデントが発生したためだ。これで上位との差は一気につまり、チャンス到来かと思われた。だが、10分後に赤旗が。前回のように終了となることも予想されたが、残り10分を切る超スプリントでレースは再開されることに。ところが違うクラスの車両に行く手を阻まれ、チャンス到来どころか、逆に1台の逆転を許してしまう。
それでも「FABULOUS GRMI GR SUPRA」は5位でフィニッシュ。次回の富士24時間はスキップし、「GR Garage水戸インターGR86」のバックアップに回ることとなる。第4戦・オートポリスでの激走に期待がかかる。
鈴木宏和
僕ら、速さはあるんですけど、給油のたびに25秒置いていかれる、AMGに。あれは覆せないですよね、ぶっちゃけ。そこをどうするか、かといってクルマを1周2秒速くするかって、無理じゃないですか。そこが整わないうちはスープラにチャンスは、相手のミス以外ないですよね。たとえば他のチームも順当に走って、僕らも順当に走っても、給油のたび25秒かかったら、チャンスはない。速さは証明できたから良かったかな。ただ、最後の赤旗の後、僕が乗っていたんですけど、チャンスあるかなと思っていましたけど、行けなかったですね。
久保凜太郎
スピードとしては、いっぱいいっぱい、コース上に関して言うと。今回、露呈したのはピットの給油がまわりより20秒ぐらい長い。これがきつい、特に3時間だとね。24時間だと、3周遅れぐらいになっちゃうぐらい、現状ピットが長くて、それでずるずるポジションが落ちちゃった、って感じでしたね。24時間はスープラ、お休みするので、まずは86の優勝を絶対として、応援してチームとしては。スープラはその間に諸々、見直して、次に向けて頑張ります。
塩津佑介
けっこう序盤からペースが速くって後ろからバンバンと、自分もいっぱいいっぱいで走っていたんですけど、思うように後ろを離すことはできませんでした。途中一瞬、空いたかなと思ったら、今度は47と23がすごいペースで追いついてきて。それでも、なんとか抑えていたんですが、1コーナーでシフトロックしてしまい、オーバーランして前に行かれました。そこから着いていこうと、ペース上げた感じで今やれる、自分の限界は出し切れたかなと思います。でも、これからに関して、もうちょっとレースペースの上げ方と、順位落ちた時のリカバリーの仕方は、まだまだ学ばないといけない感じでした。
佐藤公哉
今回は外でスポッターをやっていました。スープラは給油時間が長いので、その兼ね合いで後ろに下がっちゃったんですが、若い塩津選手もスタートで行ってから、タイヤは正直苦しいな、って思っていたんで、よく堪えて走ったと思いますし、久保選手もタイヤの苦しい中、走ってくれて。最後、鈴木選手の時、ラップダウンしたクルマとか別のクラスのクルマに阻まれた部分があって、不運な部分があったんですけど、無事に終われて良かったです。あと寒かったです、芯から冷えました……。






スーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankook第2戦
SUGOスーパー耐久3時間レース
4月17〜18日 スポーツランドSUGO
ウェットの予選でWポール獲得も、決勝では2台ともピットの不運に泣く




スーパー耐久シリーズに参戦を開始して3シーズン目となる、C.S.I Racingは今年から新たに2台体制を敷くこととなった。トヨタ86によるST-4クラスに加え、最激戦区のST-ZクラスにトヨタGRスープラGT4を投入する。
ST-Zクラスの「FABULOUS GRMI GR SUPRA」をドライブするのは、鈴木宏和と久保凜太郎、塩津佑介、そして佐藤公哉の4人。一方、連覇を目指すST-4クラスでは、「GR Garage水戸インターGR86」を坪井翔と細川慎弥、堀尾風允の3人がドライブする。
ツインリンクもてぎで開催されたシリーズ第1戦は、当初5時間で争われるはずが、悪天候に見舞われ4時間で終了。「FABULOUS GRMI GR SUPRA」はクラス4位、「GR Garage水戸インターGR86」はクラス2位となったが、不完全燃焼感は否めなかった。しかし2台ともに「勝てる」パフォーマンスは確認できたこともあり、気持ちを入れ替えて今大会に臨む。
なお、今回は3時間ずつ2グループに分かれて決勝レースが行われる。そのため、「GR Garage水戸インターGR86」は日曜日午前に、「FABULOUS GRMI GR SUPRA」は日曜日の午後にバトルを繰り広げることとなった。もちろん目標は揃っての活躍、そしてWウィンである。
公式予選
ST-Zクラスの「FABULOUS GRMI GR SUPRA GT4」、ST-4クラスの「GR Garage水戸インターGR86」ともに木曜日から練習を開始。順調にセットアップは進められていき、締めとなる金曜日の専有走行において、「GR Garage水戸インターGR86」はトップ、「FABULOUS GRMI GR SUPRA」もトップから1秒と遅れぬタイムを記すまでとなっていた。
しかし、金曜日まではドライコンディションが保たれたものの、予選が行われる土曜日は朝からあいにくの雨模様。しかし、公式予選が行われる頃にはほぼやんでいたとはいえ、水しぶきは上がる状態だった。
ウェットタイヤは前回のもてぎで経験していることもあり、蓄積されたデータによって、Aドライバー予選では改められたウェットセットが、完璧にはまっていた。「GR Garage水戸インターGR86」の坪井が1分43秒487で、そして「FABULOUS GRMI GR SUPRA」の鈴木も1分39秒585をマークして、いずれもトップにつけたからだ。
続くBドライバー予選では、雨は完全にやんでコーナーでは、もう水しぶきも少なくなった状態になり、「GR Garage水戸インターGR86」の細川は1分43秒740で2番手ながら、合算タイムにおいてトップにつけることに。一方、「FABULOUS GRMI GR SUPRA」の久保は1分38秒561で7番手に留まるも、鈴木の稼いだ貯金がしっかり活かされて、合算ではトップ。その結果、C.S.I Racingは2台体制を敷いて早くも2戦目にして、Wポールを獲得することとなった。
ST-Zクラス「FABULOUS GRMI GR SUPRA GT4」
鈴木宏和
1番でした、やっと! こないだコンマ数秒差で負けたので。ホームコースで1番なので、気持ちいいですよ。予定のセットとは少し違う方向性に行っちゃったので、そこだけがつらかったけど、もうちょっと行けたと思うので、そんな状況にしたら良かったと思います。今回こそ、すっきり勝ちたい。前回は残念な思いをしたので、しっかり戦いたいです。
久保凜太郎
ついに来ました、ギリギリでしたけどね。ヒロさん(鈴木)がちゃんとタイム作ってくれたから良かったけど、もうちょっと頑張りたかったですね、個人的には。こんなに僅差になるとは思わなかったし、こんなに情けない走りになるとは思ってなかった。明日はドライになるでしょうけど、そんなにドライは悪くないので頑張りたいですね。やっと2台ともいい結果が出たので、ホッとしています。
ST-4クラス「GR Garage水戸インターGR86」
坪井翔
今日から雨でしたが、みんな同じ条件ですし、もてぎでウェットタイヤを詳しく理解できたので対策はちゃんとして、雨の予選でも自信を持って挑めるような状態を作ることができました。僕の予選は、どんな感じでタイム出るか分からなかったので、プッシュし続けてタイムが出たので、そのタイヤの状態を慎弥さんの方にフィードバックして、Bドライバー予選に行ってもらって。どんどん乾いていく状態だったので、非常に難しい予選でしたが、なんとか2戦連続ポールが獲れて本当に良かったです。今回はポールからしっかり勝ちたいと思います。
細川慎弥
今週こそすっきり終わりたいですね。ウェットのもてぎでクルマの良くない部分が見えていたので、今回、突然雨になったんですけど、クルマ側とドライビング側で調整できたかな、と思っています。明日はドライでしょうし、戦略も含めドライバーにもミスがなければ、今回こそ勝てるはずです。
グループ2決勝レース
日曜日のSUGOは、一転して晴天に恵まれることとなった。グループ2決勝レースのスタート進行は早朝8時から開始。10分間のウォームアップでは、変更されたドライセットの確認に専念された。今回も「GR Garage水戸インターGR86」のスタート担当は坪井。今回は2グループ開催でも、初めてST-2クラスとST-3クラスも加えられたため、従来のようにST-4クラスが先頭を切ってレースを進めていくことはできなかったものの、クラストップは問題なくキープして、周回が進められていった。
40分ほど経過したところで、SPコーナーでクラッシュがあり、これに「GR Garage水戸インターGR86」はすかさず反応。セーフティカー(SC)が入ることを見越し、25周目に坪井から細川に交代、ジャストタイミングであるはずだった。ところがSCとの位置関係によって、1周後に入ったライバルに対し、まるまる1周をロス。大きな差が生じてしまう。
そればかりか、予定よりもはるかに早い55周目に、細川がピットに戻ってきたばかりか、マシンはガレージに収められる。トラブルに見舞われてしまい、復帰には10周を要することに。再び坪井がドライブした後、ゴールまでのラスト34分は堀尾が担当。19周を走り抜いてチェッカーを受けることとなった。またしても見舞われた不運によって3位に甘んじたものの、次回の富士24時間での巻き返しに期待したい。
坪井翔
SCのタイミング、どんぴしゃで入れて、本来だったら1周得するはずが、トップを押さえたところが悪くて、逆に1周遅れみたいになっちゃって。あればっかりはこっちでコントロールできないので、ピット入ったタイミングは向こうより早かったし、すべてがうまく行っていたんですけど、運がなかったのか1周遅れになってしまいました。その後にトラブルが出て戦線離脱しちゃって、また悔しい結果になっちゃったんですけど、本来であれば勝てたレースであるので。難しいですね、レースって。次の24時間を勝つしか、チャンピオンの芽はウチらにはないので、長いレースを去年勝てているから、去年のイメージで確実に行きたいと思います。
細川慎弥
トラブルはエンジン系で、水が吹き出したような状態でした。あまり調子は良くなかったんですけど、想定よりも早く来ちゃった、ということらしいです。リセットです、ここは忘れます。
堀尾風充
初めての決勝です、僕にとって。でも悔しい展開というか、マシンのトラブルも出ちゃったので……。今はもう、チーム全体で切り替えて、次の24時間に向けて僕の走る時間も作ってくださったので、そこは感謝しています。次の2レースでは、今回の経験を活かして勝ちに行こうと思っています。






グループ1決勝レース
グループ2決勝レースの終了から2時間あまり。慌ただしくも、チームは気持ちをしっかり切り替えて、グループ1決勝レースに臨むこととなった。スタート進行開始と同時に行われたウォームアップは、鈴木によるチェックが1周だけ行われ、その後は初めてスタートを担当する塩津が走行した。そうした万端な準備の中、好スタートを切った「FABULOUS GRMI GR SUPRA」は、塩津がトップで順調に周回を重ねていく。
しかし、逃げるまでには至らず、絶えず後方にライバルを置く状態ながら、塩津は必死にプレッシャーを堪え続けていた。だが、24周目の1コーナーで痛恨のシフトロックが。アウトにはらんだ隙をライバルは見逃してはくれず、3番手に後退してしまう。それでもさらに後続を寄せつけることなく、1時間を経過して間もなく、41周目に予定どおり久保に交代。
ここで衝撃の事実が発覚する。同時にピットに入った4番手の車両の方が、早くコースインしたのだ。理由は給油時間の長さ。これで一気に8番手まで順位を落としてしまう。それでもコース上の速さはあったことから、57周目には4番手にまで久保は挽回。ピットのタイミングの違いから2番手に戻した81周目に、鈴木への交代を行うも、やはり給油に時間がかかり……。それでも4番手に留めることになる。
淡々と周回を重ねていく中、チェッカーまで残り約40分というところでSCが導入される。SPコーナーでアクシデントが発生したためだ。これで上位との差は一気につまり、チャンス到来かと思われた。だが、10分後に赤旗が。前回のように終了となることも予想されたが、残り10分を切る超スプリントでレースは再開されることに。ところが違うクラスの車両に行く手を阻まれ、チャンス到来どころか、逆に1台の逆転を許してしまう。
それでも「FABULOUS GRMI GR SUPRA」は5位でフィニッシュ。次回の富士24時間はスキップし、「GR Garage水戸インターGR86」のバックアップに回ることとなる。第4戦・オートポリスでの激走に期待がかかる。
鈴木宏和
僕ら、速さはあるんですけど、給油のたびに25秒置いていかれる、AMGに。あれは覆せないですよね、ぶっちゃけ。そこをどうするか、かといってクルマを1周2秒速くするかって、無理じゃないですか。そこが整わないうちはスープラにチャンスは、相手のミス以外ないですよね。たとえば他のチームも順当に走って、僕らも順当に走っても、給油のたび25秒かかったら、チャンスはない。速さは証明できたから良かったかな。ただ、最後の赤旗の後、僕が乗っていたんですけど、チャンスあるかなと思っていましたけど、行けなかったですね。
久保凜太郎
スピードとしては、いっぱいいっぱい、コース上に関して言うと。今回、露呈したのはピットの給油がまわりより20秒ぐらい長い。これがきつい、特に3時間だとね。24時間だと、3周遅れぐらいになっちゃうぐらい、現状ピットが長くて、それでずるずるポジションが落ちちゃった、って感じでしたね。24時間はスープラ、お休みするので、まずは86の優勝を絶対として、応援してチームとしては。スープラはその間に諸々、見直して、次に向けて頑張ります。
塩津佑介
けっこう序盤からペースが速くって後ろからバンバンと、自分もいっぱいいっぱいで走っていたんですけど、思うように後ろを離すことはできませんでした。途中一瞬、空いたかなと思ったら、今度は47と23がすごいペースで追いついてきて。それでも、なんとか抑えていたんですが、1コーナーでシフトロックしてしまい、オーバーランして前に行かれました。そこから着いていこうと、ペース上げた感じで今やれる、自分の限界は出し切れたかなと思います。でも、これからに関して、もうちょっとレースペースの上げ方と、順位落ちた時のリカバリーの仕方は、まだまだ学ばないといけない感じでした。
佐藤公哉
今回は外でスポッターをやっていました。スープラは給油時間が長いので、その兼ね合いで後ろに下がっちゃったんですが、若い塩津選手もスタートで行ってから、タイヤは正直苦しいな、って思っていたんで、よく堪えて走ったと思いますし、久保選手もタイヤの苦しい中、走ってくれて。最後、鈴木選手の時、ラップダウンしたクルマとか別のクラスのクルマに阻まれた部分があって、不運な部分があったんですけど、無事に終われて良かったです。あと寒かったです、芯から冷えました……。






